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イラク戦争は終わったか! [読書]

イラクで武装勢力に拘束されたとみられる斎藤昭彦さんに関する報道が途絶えている。イラクに関する報道も縮小。こんなことでいいのかな……?

「イラク戦争は終わったか!」(河出書房新社)
BBC特報班(著)
イラク戦争は終わったか!
ぜひとも読んでいただきたい1冊である。

約1年半前に日本で出版された本だが、タイトルが示しているようにイラク戦争はいまだ「続いている」と言っていいのではないだろうか。

命をかけて従軍した記者らBBCのジャーナリスト計20人がそれぞれ執筆しており、読み応えあり。テーマも多彩だ。

このなかで、バグダッッドで首都陥落をリポートしたアラン・リトル氏は次のように書いている。
「アメリカは表現の自由を戦車でイラクに運んできた。しかしフセイン失墜後に一番印象的だったのは、この新しい自由の最初の標的になったのが、フセインではなくアメリカだったことだ。パレスチナホテルの前で歩哨に立つアメリカ兵たちも唖然としていた。思いもかけないことだったのだ。アメリカの兵士たちはみずからを解放者と考えていた。そして残酷な専制政治から解き放ったイラク市民からは、とうぜん歓迎されると思いこんでいたのである」(イラク戦争は終わったか!より抜粋)

そして、「アメリカは今、民主主義を『輸出』するという情熱に駆られているが、それには大きな問題が横たわっている」と興味深い指摘、解説をしている。

イラク戦争を振り返りたい、イラクの未来を考えたい、そんな時にはこの1冊を手にとってみてはいかがでしょうか。


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