モンクの叫び [スコッチ]
前日はムンクについて書きましたが、
ムンクと言えばモンク(笑) ←ごめんなさーい。でも私だけではないはず、この発想。
そしてモンクといえば、「ストレート・ノー・チェイサー」。
「ストレート・ノー・チェイサー」といえば……。
エルダー・ジャンギロフが先週リリースしたライヴ盤に収録されていましたー!
↑これが本題(笑)。ムンクから強引な話の持っていき方です、はい。
『Daily Living Live At The Blue Note』
Eldar Djangirov
このライヴ盤、何に驚いたかというと「エルダーの声」にです(←そこかいっ!)。
ライヴだから本人のMCが入っているわけですね。
日本ではテレビで紹介されることもなく、一般社会ではまだまだ無名な若手。メディアでの露出も非常に少ないため、これまで本人の声を聞いたことがなかったのです。
その話し方ですが、ピアノ同様にとても大人です。
エルダーは現在19歳なのでもっと少年っぽい声だと思っていたら、けっこう落ち着いた渋い声をしていてびっくり。29歳のジェイムス・ブラントのしゃべりよりも落ち着いていました(笑)。
そのブルーノート@NYで収録したライヴ盤ですが、
さすが、です。
ゲストとして、あのクリス・ボッティやロイ・ハーグローヴも参加している曲もあるのですが、エルダーの存在感は決して負けていません。
聴いていると、おそらく他のジャズ界の大物らも、この若き天才と競演したくてたまらないのだろうなと感じました。今後、誰と競演していくのか実に楽しみです。
エルダー版の「ストレート・ノー・チェイサー」。
この曲には前出のトランペット奏者のロイ・ハーグローヴが参加しています。
2人の息がぴったり合っていて、それでいてスリリングなかけ合い。まさにチェイス。
素晴らしい出来です。
ロイ・ハーグローヴのピリピリした音がウィスキーのキック力とすれば、エルダーのピアノはそれを受け止める澄んだ美しい水(チェイサー)のほのかな自然の甘さと言えばよいか……。あっ、この文脈からだと、曲は「ストレート&チェイサー」という感じになってしまう(苦笑)。
余談ですが、私もスコッチを飲むときはモンクと同じく「ストレート ノーチェイサー」です。
(周囲が気遣ってチェイサーを頼んでくれることも多いですが……)。
ちなみにスコッチに氷を入れることは「犯罪」とよく言われます。
ムンクを追え! [読書]
『ムンクを追え!
「叫び」奪還に賭けたロンドン警視庁美術特捜班の100日』
エドワード・ドルニック(著)
ノンフィクションです。
スリリングな内容も事実。
この囮捜査官を主人公にした小説や映画があってもいいかも。
いや、わざわざフィクションにする必要はないか(笑)。
美術館に行きたくなる1冊です。
元に戻しちゃいました…… [blog]
ブログのデザイン、また元に戻しちゃいましたー。
ちなみに前日のデザインのタイトルは「ペン&ペーパー」。
現在のデザインのタイトルは「夜空」です。
「ペン&ペーパー」もよかったのですが、
文章中にあるリンクの文字の色が通常の文字の色と同じ黒字で……。
一見、どの部分がリンクされているのか区別できないのです。
うーん。どちらがいいのかな。
変化に慎重とは……私って保守的なのかなー(笑)。
いやいや、デザインを変えたがるということは飽きっぽい証拠……。
思い切ってキラキラ☆ハデハデなデザインにするという手もあり?
朝食の値段@最高級ホテル [世界の食]
『Hotel Babylon』
Imogen Edwards-Jones (著), Anonymous (著)
ジャーナリスト&匿名のベテラン・ホテルマンによる一冊。
出てくるエピソードは過去に起きた実話ばかり。
過去15年間でロンドンのほぼすべての超高級ホテルを渡り歩いたという現役ホテルマンが実際に見聞き、体験した蓄積が、架空の五つ星ホテル「ホテル・バビロン」の1日24時間の出来事にまとめられています。午前7時から1時間刻みでストーリーは進行します。
業界の裏側の世界は実に興味深い。
たとえば。
ある最高級ホテルでのフル・イングリッシュ・ブレックファストの値段について。
12・50ポンド(約2625円)~25ポンド(約5250円)の値段だが、
実はその朝食1皿を作るためのコストは50P(約105円)以下なのだと暴露。
などなど、実情も垣間見られて、とても楽しい内容です。
『Air Babylon』
Imogen Edwards-Jones (著), Anonymous (著)
こちらは航空業界の裏側を描いています。
ロンドンの最高級ホテル業界を描いたノンフィクションでは、この作品がおすすめです。
『ザ・ホテル -扉の向こうに隠された世界』
ジェフリー ロビンソン (著)
1人/93万人 [映画]
先週末に公開された映画『ダ・ヴィンチ・コード』。
公開直後の土日の国内観客数は約93万人に上ったそう。
ええ、そのうちの1人です(笑)。
最近はあいさつ代わりの話題になっているので、
とりあえず観ておいてよかった。
「カンヌで失笑」については、上映中に、しかも重要な場面で周囲にも分かるように声を出して「失笑」するって、マナー違反ではないかという意見多し。批評家ならば文章で勝負すべし。少なくとも上映が終わるまでは雰囲気を壊さないでほしいなあ。1人だけで映画を観ているのではないのだから。
バナナブレッド♪ [食べ物&飲み物]
キャピトル東急ホテルの名物といえばバナナブレッド。
コーヒーにも実によく合います。美味です。
ちなみに焼き上がりはお昼近く。1本700円。
(ちょっとした手土産にも喜ばれると思います)。
しかし……。
複合ビルに建て替えるため、ホテルは今年11月末で営業終了するんですよね。
営業再開は2010年だとか。
ああ、ドイツ風のアップル・パンケーキも当分食べられなくなるのですね……。
せめて、デパ地下かどこかでバナナブレッドだけでも売ってくれないかなー(願)。
ダ・ヴィンチ・コード観てきました [映画]
映画『ダ・ヴィンチ・コード』、世界同時公開の20日に観てきました。
ツッコミどころ満載を期待して行ったけれど、予想以上に楽しめました。
ほほう、本のラストはこういうことでよかったんだー。とか、
キリストの子孫の継承は女系女子なんだー。とか、
本を読んで???的な部分を補完してくれる部分もあり。
カーチェイスの映像、銃声などの音響もさすが、でした。
ソニーの新製品も見られます(笑)。
シラス役のポール・ベタニーの演技と存在感は秀逸です。
あの『ウィンブルドン』の主人公!?と誰もが驚くでしょう。
トム・ハンクスもやはりうまい。
映画を観るまではこの配役はどうかな?と思っていましたが、特に最後のシーンではトム・ハンクスで正解だったと確信しました。
原作のなかの、いかにもハリウッド的で「あちゃー」と思った場面も、映画ではほどよく修正してありました。
もちろん批判的な点については観た方たちとおそらく同じでしょう。
大事なセリフやシーンが省かれたり、人物を深く掘り下げていなかったり。
事前に本を読んでいないと、説明不足で話についていけないこと、などなど。
読んでから行った私でも、それってどういうことだっけ?と原作を脳内で再現しながら映像を追っていきました。
致命的なのは、肝心の暗号解きの醍醐味が描ききれなかった点。
冒頭にはもっと時間とセリフを費やしてもよかったのでは。
アナグラムを解く場面などがあっさり過ぎて「謎」の重みが……。
暗号解読官のソフィーの聡明さを描いていないため(原作も中盤から失速していましたが)、彼女の魅力も観客には伝わらない。もちろん好演しているのですが……。とにかく展開が速すぎて登場人物の誰にも感情移入できないのです。
ソニー製品だらけで「ソニー・ピクチャーズだもんね」と冷めた見方をした人もいたかと思いますが、これは仕方がないのかな。ほかのブランドを使うわけにはいかないでしょう(笑)。欧州ではダントツにクールなブランドなので、まあストーリーの舞台には一応合っているということでよしとしましょう。
私のなかでの一番のツッコミどころは携帯電話での検索でした。
えええー、それはないだろう、と。
そもそも英国で携帯電話の技術はそんなに発展も普及もしていないぞ(笑)。
あそこはやはり大英博物館にあるドーム型の図書閲覧室のようなところで撮影してほしかった。
監督が映画に仕掛けた(?)というコードはさっぱりわかりませんでした。
誰か教えてください。
私は常に「観る価値のない映画」などないと考えています。
よく自分がつまらなかったからといって「観る価値なし」と周囲に言う人がいますが、それはどうかな。私はそんな声を聞くと余計に観に行きたくなる(笑)。観た後に何かを語れる以上は「観る価値はある」と思います。それが絶賛だろうと酷評だろうと。
どんな作品なのか、やはり自分の目と頭で味わってほしい。
ただ、原作を読んでおくのがいいのかも。
(読んでいたらいたで、なぜこのシーンがないのかと不満は募りますが)。
事前に読んでいた私は、娯楽作品として普通に映像を楽しめました。
そして世界中で抗議活動が起きるなど論争になっている点について。
カトリックの皆さま、安心してください。
心配するほど深くは描かれていませんから。
エンド・クレジットでも「フィクションである」ときちんと断りを入れてありますし。
まあ、これはキリスト教徒ではない日本人の感想ですが……。
ついに初来日公演! [音楽]
エルダー・ジャンギロフの初来日公演が決定していたようです。
6月23日(金)@青山・草月ホールの1日限り。
記念すべき来日公演です。
行きたい。これは行かなくては……。
座席はわずか530席。
貴重な一夜になりそうです。
ところでエルダー・ジャンギロフを聴いている人っていますか?
聴いたことがなければ、おすすめです。
詳しくは1年前に書いた日記『若き天才ジャズ・ピアニスト』でどうぞ。
現在19歳の天才ジャズ・ピアニストです。
11歳にしてすでに「まるでビル・エヴァンスとオスカー・ピーターソンを掛け合わせたようだ」とビリー・テイラーをうならせた天才です。
彼の演奏が今後、成熟していくのをリアルタイムで追っていけるのはうれしい。
ビル・エヴァンスもオスカー・ピーターソンも私が生まれる前にすでに円熟していたのだから。少年から青年、大人へと年齢を重ねていくとともに、彼の演奏はどのように成長していくのだろうか。
初来日公演はそういう意味でも見逃せない。
ブルーノートで演奏してほしかったが……いやいや、贅沢は言うまい。
来週24日には待望のライヴ盤がリリースされます。
『Daily Living Live At The Blue Note』
Eldar Djangirov
こちらは先月書いた関連日記です。↓
『エルダー・ジャンギロフ』
ソニー・ミュージックのサイトです。↓
http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/SR/EldarDjangirov/
世界一高い新聞!? [news&topics]
昨日の日記で書いた英インディペンデント紙の16日付新聞、
同紙のサイトで日本からでも買えます。
そのお値段、なんと1部10ポンド!(約2100円!)。
世界中どこからでも買えて、郵送してもらえます。
郵送料込み、です。
それにしても、普通に英国で買えば70P(約150円)なのに、
この価格設定はすごいです。
売り上げの50%は寄付されるそうですが……。
これほど高額な新聞は聞いたことがありません。
もし欲しいという方がいらしたら、インディペンデント紙のサイトへ。
↑こちらでカード決済で購入できます。
在庫限りらしいので、欲しい人は急いだほうがいいかも。
ボノが1日編集長 [news&topics]
U2のボノが英高級紙「インディペンデント」をジャック!
1日編集長となったボノ。
見事に一面からアフリカのエイズ問題一色にしました。
↓ 16日付のインディペンデント紙です。
(Artwork by Damien Hirst) NO NEWS TODAY. Just 6,500 Africans died today as a result of a preventable, treatable disease (HIV/Aids)
赤地に大きく横書きされた見出しは「NO NEWS TODAY」。
NO NEWS TODAY BUT AFRICA という感じでしょうか。
紙面が赤いのは、ボノがエイズ対策で立ち上げた援助プロジェクト「RED」にちなんでと思われます。
ボノ、トニー・ブレア首相、ゴードン・ブラウン財務相との対談紙面やネルソン・マンデラ氏の寄稿など豪華な内容になっています。ボノもエッジも寄稿しています。
フリーメイソン [読書]
現在の政界に秘密結社「フリーメイソン」会員はいるのだろうか?
昔だと吉田茂氏や鳩山一郎氏がいたそうだが……。
話題の『ダ・ヴィンチ・コード』の本を読んで、ふとそんな疑問が。
そういえば以前、ロンドンの住宅地図を眺めていたら「フリーメイソン」と記されていて、全然、秘密じゃない(笑)。ええ、おもしろそうなので見に行きました。
コベント・ガーデン近くです。←フリーメイソン博物館。ますます秘密じゃない(笑)。一瞬、ただの教会かな?と思う白壁の建物です。
「ダ・ヴィンチ」効果で新たな観光名所になっていたりして……。
『ダ・ヴィンチ・コード』といえば、このような本もあります。
『フーコーの振り子』
ウンベルト・エーコ著
こちらも文庫になっているようです。
『ダ・ヴィンチ・コード』っぽい内容の小説です。
またまたメンテナンス [blog]
えっ、また?
So-net blog。メンテナンス多すぎ、かつ長すぎ(笑)。
定期メンテナンスだったそうです。
15日(月) 午前1:00~14:00
これもSo-net blogの個性ということで……。
食べ物と英語 [食べ物&飲み物]
食べ物が出てくる慣用句の表現って、なぜか好きです。
(そこっ、食い意地が張っているだけと言わないように)。
映画『プロデューサーズ』やライブドア問題、中央青山監査法人などが世間で話題になっていましたが、ちょっと思い出したのがこの成句。
「cook the books」
帳簿を改ざんする、という意味です。
「料理する」という単語がシニカルです。
手を加えることにより、まずくもなり、おいしくもなる。
きちんとしておかないと食あたり(逮捕)も。
↑しかしながら、この成句を憶えたところで使い道はなかったりするのだが(笑)。
飲食物が登場する慣用句で最も好きな表現の一つがこれ。
「It's not my cup of tea」
私の趣味じゃない、という意味ですが、
「私のお茶じゃない」とオブラートに包んでいるところがいいですね。
「私、これ嫌い」と言うよりは角が立たなくて。
それからとても有名な慣用句では、
「a piece of cake」(お茶の子さいさい)
というのもありますよね。
あ、ケーキを食べたくなった。←オチはやはりこんなところで……。
1日1大福 [食べ物&飲み物]
最近、毎日のように大福を買って食べています。
なぜか食べたくなるのです。そんな季節なのかなー(?)。
和菓子が特に好きというわけではないのだが。
コンビニでも売っていて、これが結構人気のようです。
夜立ち寄ると、売り切れていることが多い。
以前は、こんなの買う人いるのかな?と思っていましたが、
やはり買う人が多いから売っているのでしょう。
というか、コンビニで売っているから私もつい買ってしまうのである。
専門店だと1つ2つだけ買うということは私にはできない。
しかし、コンビニでは一つでも気軽に買える。
(大福は翌日には硬くなってしまうので、たくさん買うことはできません。でも、コンビニで買う大福は翌日も柔らかいまま←これっていろいろな添加物が入っているということなのだろう……)。
と、大福のことを書いていたら、久しぶりに溜池山王にある『浅田家』の豆大福を食べたくなった。買いに行こうかな。
求む!ジェイミー・カラム東京公演チケット [音楽]
皆さまにお願いがございます。
ジェイミー・カラムの東京公演のチケットを1枚、どなたか譲っていただけないでしょうか。6月12日でも13日でもどちらでも結構です。
2006/6/12(月) @東京・渋谷クラブクアトロ
2006/6/13(火) @東京・渋谷クラブクアトロ
このブログでは音楽のことをよく書いているのですが、実は来日情報などはほとんどチェックしていません。ジェイムス・ブラントもU2も来日公演については、知人に教えてもらって初めて知った&チケットを確保してもらった、というありさまです(←皆さまには感謝しております!)。
今回もぼう~っとしていたら、ジェイミー・カラムの東京公演の先行予約も一般販売も逃してしまいました(涙)。気付くのが遅すぎました……。
約1年前、この日記で「今、一番ライブに行ってみたいジャズ・シンガー/ピアニストです。そろそろ日本で単独公演してもいいと思うのだけれど」と書いておきながら、今回、肝心のチケットを買うことができませんでした。
もしも、お仕事の都合などで行けなくなったという方がいらっしゃいましたら、チケットをお譲りいただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。
売ってくださる方がいらっしゃいましたら、お知らせいただければ助かります。こちらからあらためて連絡を差し上げます(プロフィール欄に記載してあるPCメールアドレスにメールをいただければ幸いです)。
関連日記です。↓
『今宵の1枚』(2005年5月1日付)
「商売と政治は別」 [news&topics]
その通りっ!
経済同友会が提言するのは勝手ですが。
それにしても異例なことですな。
ついでに提言に賛成した幹事約60人と反対した幹事11~12人を実名で公表してほしいなー。
【追記】
報道では靖国神社に関する部分ばかりに触れていますが、提言のなかにはこんな文言も入っていることをお伝えしておきます。
「中国人研修生の多くは、現地の日系企業で採用され、日本での研修やビジネス体験を通じて日中間のビジネスの促進に寄与していく人材である。このような人材の研修ビザ発給の審査に、現状最低1ヶ月は時間が掛かっているのが実態であり、審査のスピードアップを求めたい。」(「今後の日中関係への提言」より抜粋)。
皆さん、どう思いますか?
乱暴に例えるならば、うちの社員が今週、海外出張するからパスポートを早く出してよ、って企業が政府に要求するようなものです。ドサクサに紛れて、こんなことまで(笑)。他にもいくつか気になる文言があります。まあ、言うのは自由ですが、ちょっとおかしくないかい?
これが欲しいっ [映画]
限定出荷だったようで、もう売っていないらしい。
DVD7枚組、1~4シリーズの全45話。
再リリースを希望します。ユニバーサルインターナショナル様、お願いっ。
全国に同じような人が大勢いるのではないでしょうか。
どこかに在庫(新品)があれば教えてくださーい。
ザ・フィフティーズ [読書]
グッドナイト&グッドラック [映画]
気に入っている映画館はTOHOシネマズ・六本木ヒルズのスクリーン7。
観たい映画はできればこのスクリーンで観たい。スクリーンの大きさ、音響、客席数(644席)、予約システムなどの総合点が一番いいように思える。
で、そのスクリーン7でなんと、新作(4月29日公開)の
『グッドナイト&グッドラック』をやっているではありませんか。
しかし、チェックしてみると、スクリーン7で上映するのは5月5日(金)まで。
それ以降は7よりも小さいスクリーンへ移る。
これは今夜(5日)行かなければ!と帰宅途中、夜遅くの上映ですが寄って観てきました。このモノクロ映画をまさかスクリーン7で上映するとは思わなかった。駆け込みで上映1時間前ぐらいにチケットを買ったが、夜遅いせいかあまり混んでおらず、ほぼベストポジションで見ることができた。
時代は1950年代。米国。マッカーシーイズムに立ち向かうCBSのキャスター&記者&プロデューサー達の実話に基づく映画である(ジョージ・クルーニーが監督・共同脚本。出演も)。
いやー、ジャズも役者も最高♪
特に音楽がこんなに素晴らしいとは予想外でした。
映画で一貫して使われるのは、ジャズ・ナンバーを歌うダイアン・リーヴス。本人も出演して50年代のいい雰囲気を出しています。←これがなければ映画はまた違ったテイストになっていたでしょう。
とあるシーンで、エラ・フィッツジェラルドの代表曲で有名な「How High the Moon」がダイアン・リーヴスのアレンジで流れたときには、ぐっときました。
音楽もスクリーンもスモーキー。スタイリッシュで骨太。
映画で扱うのは硬派なテーマですが、ところどころにクスッと笑えるセリフも散りばめられています。
この映画が伝えたいメッセージは実際に映画館で観ていただければ分かるので、その部分について私があれこれ言うのは控えます(書くと長くなりそうですし)。
それ以外の部分で、私がこの映画で最も好きなシーンがここでした。
主人公である伝説のキャスター、エド・マロー(デヴィッド・ストラザーン)が勝負をかける原稿の締めの言葉を夜遅くまでタイプライターを打ちながら練っている場面で、その机の脇のソファに番組プロデューサーのフレッド・フレンドリー(ジョージ・クルーニー)が座って時間と空間を共有しているシーンです。
2人の間の友情、信頼はこのワンシーンで言い尽くされるような場面でした。そのような上司や先輩、同僚を持ったことのある人ならば、ああ分かる分かる!という場面だと思います。ああ、本当にいいシーンだった! 仕事でも私生活でもこのような人間関係は最高ではないでしょうか。
大スクリーンで観ることができてよかった点は、俳優たちの細かな表情や動きをとらえることができたこと。マロー役の俳優はとりわけ秀逸な演技をみせるのですが、それは時には指先だったり、吸いかけのタバコだったりするので、DVDだと観る側がスルーしてしまう可能性がある。それから、ドン・ホレンベック役のレイ・ワイズの微妙な表情の演技が素晴らしく、繊細で複雑な心情を感じ取れるのも大スクリーンならではの醍醐味かなとも感じました。DVDを待たず、ぜひとも映画館に足を運んでいただきたい作品です。
この映画をつくるために自宅を抵当に入れて製作費を捻出したジョージ・クルーニーは、マッカーシーを批判する報道番組の新聞広告費3000ドルを自腹で出したマロー&フレンドリーとどこか重なるように思えた。ジョージ・クルーニーにとってこの映画はどうしても撮らなければならなかった作品であり、マロー&フレンドリーにとってこの報道番組は一人でも多くの人に観てもらわなければならなかった放送人の良心と使命である。
また、ニュースキャスターを父に持ち、幼いころからテレビ報道を見つめてきたジョージ・クルーニーだからこそ撮れた映画だろう。
ともあれ、この決して派手ではない映画をゴールデンウィーク中に館内の一番大きなスクリーンで上映してくれたTOHOシネマズ・六本木ヒルズにも私は拍手を贈りたい。
『Good Night and Good Luck』
Dianne Reeves
ジェイムス・ブラント研究会(2) [音楽]
すみません。連日この話題ばかりで(笑)。
コメント欄に書ききれなかったので、こちらで。
当初はそれほど気にならなかったジェイムス・ブラントの『You're Beautiful』の歌詞ですが、いろいろな感想や質問などを受けてあれこれ考えてみました。
ここから先は、先日の日記「ジェイムス・ブラント研究会」&その日記のコメント欄からの続きです。←こちらを読んだ方にしか意味が分からないと思いますので、もしこの先をお読みになってくださる方がいらっしゃるならば、申し訳ないのですがその日記&コメント欄を一読した上でお読みいただければ幸いです。さらにその前の『You're Beautiful』の歌詞についての日記もお読みいただければ、歌詞の内容&流れはつかめると思います。
下記で書いている歌詞中の「ヒントの2行」とは↓↓のことです。
There must be an angel with a smile on her face
When she thought up that I should be with you
(『You're Beautiful 』 / James Blunt)
(↓ のっこさんからのコメントを受けて。私の返事コメントの続きです)
歌詞中のsheとyouとangelの関係について。
私なりの解釈をちょこっと。「僕」の心の動きはこんな流れかなーと。
(別れた彼女と出会ったという前提で、ヒントの2行をベースに)
でも最近、分からなくなった(泣)。
angel=she=you=(元)彼女
彼女の表情はangelそのもの。
angelが彼女に舞い降りるとき=僕に恋しているとき。
そして僕は地下鉄でangelを見た、本当に見た。
つまり、彼女はまだ僕のことを好きに違いない。
だってangelが現れたのだから。
目が合ったあの瞬間に確信した。一瞬だけど一緒になれた。
と、暴走(妄想?)する僕。
↓
ああー、きれいだ。どうしようもなくきれいだ、君は。
どうしたらいいんだ、この気持ち。途方に暮れる僕。
もう一緒になることはない、そう分かっている(から苦しいんだ)。
ただ、今だけはお互い恋に落ちていると思わせてくれ。
だってangelが見える。僕に恋しているときに現れるangelが。
そう、angelと見まがうような彼女は僕のことを愛しているんだ。
(ここの部分で気持ちの高ぶりを最も激しくうたうジェイムス)
↓
その一瞬が過ぎる。我にかえる僕。
でも、そろそろ現実を受け入れなければ。
この先、君といっしょになることはない。
彼女、自分の思いとの決別。フェイド・アウト。
聞こえてくる雑踏の音。
という感じなのかなあ……。
「you」は心の叫びからくるものなのかも。
うーん。解釈はまた変わるかもしれない(笑)。
それにしても。
あー、書いていて恥ずかしいぞー。
ダ・ヴィンチ・コード読みましたが…… [読書]
今ごろになって『ダ・ヴィンチ・コード』を読み終えました。
えーい、言っちゃえー。
最後の意味がわかりませーん。
私だけ?
隠されているのは形あるものなのか、それとも形無きものなのか。
どなたか教えてください……。
ジェイムス・ブラント研究会 [音楽]
いいのか、ジェイムス・ブラントのことばかり書いていて(笑)。
いいのだ、これは私のブログだ。
先日の『You're Beautiful』の歌詞についての日記でいろいろと感想をいただきました(みなさん読んでくださってありがとうございます)。
こういうのって楽しいですね。いろいろな感想、とても興味深く拝読しました。
さて、課題の「a plan」です。
この人の歌詞にはrhyme(韻、特に脚韻)がさりげなく、かつ効果的に入っているという特徴を考えると、この「plan」は2行前の「man」の韻を踏んでいるのではないかと気がつきました。
I saw an angel.
Of that I'm sure.
She smiled at me on the subway.
She was with another man. ←ここと
But I won't lose no sleep on that,
'Cause I've got a plan. ←ここ
とすれば、最初に音ありきで、あまり「plan」に固執することはないのかなという気もしてきました。韻を踏むためにplanという単語を出してきたのであれば、planの持つ意味をそれほど深読みしなくてもよいのかもしれません。この文脈で考えると「やることがあるからね」ぐらいの対訳でいいのかも。
しかし、である。
逆に言えば、「plan」という言葉を使うために2行前のラインに「man」という単語を持ってきたのかもしれません。
はい、ぐるぐると考えて再びスタート地点です(笑)。
上記の点はいい加減な思いつきです(すまぬ)。
このあたりについても、またいろいろと意見をお聞きしたいです。もし英文科などのご出身の方がいらっしゃいましたら、ぜひとも専門的な見地からよろしくです。
それから新たな質問もいただきました。
『You're Beautiful』の歌詞に「she」と「you」の両方が交ざっているのはなぜか、という質問です。
これは私も気がつきましたが、「音」の響きで使い分けたのかな?ぐらいに思っていました。この質問をされた方は、「見かけたカノジョはもう他人だけど、心の叫びの中ではやっぱりyouということなのかなぁ」という分析をされていました。
確かにそこに注目して考えてみると、sheとyouで心情や元彼女との距離感を書き分けたのかもしれませんね。目に映るのはsheだけど、心の中ではyouという。一方で、一目ぼれという読み方もできる歌詞にしたかったのかなーとも思います。
何にでも答えを求めようとするのはよくないと思いますが(反省)、
論じ合うのはいいのではないでしょうか。
いろいろな方の視点や意見を聞いてみたいです。
ということで本日のブログ上にジェイムス・ブラント研究会を発足(笑)。
コメント欄に思ったこと、考えたこと、感じたことを自由に書いていただければうれしいです。疑問点も大歓迎です。