SSブログ

崖の上のポニョ [映画]

話題の映画『崖の上のポニョ』を観てきました。

数日前の日記にも書きましたが、宮崎駿監督の新作映画を映画館で観るのは『紅の豚』以来。お気に入りのスクリーン7@六本木TOHOシネマズで鑑賞。大きなスクリーンはいいですよね、やはり。

一言で感想を言えば、「おもしろかった~」です。

怒涛のプロモーションの前は別に気にもとめていなかった映画ですが、宮崎駿監督が「最近のアニメーションはシャープペンとデジタルで作られているが、もう一度鉛筆で映画を作ろうということを改めてやった作品」と話し、CGを排除してアニメーションの原点に帰り、すべて手描き、しかも鉛筆で17万枚を描いた、などの記事を読んで、観たくなりました。

その鉛筆の線を観に行ってこようと。←映画の見方としては間違っているかもしれませんが、そんな観客がいてもいいと思います。

波の表現がとりわけすごい。

ポニョが再び地上を目指して海のなかから海上に向かい、波の上を走って車とチェイスするシーンは間違いなく歴史に残る名シーンでしょう。

なにかすごいものを目撃してしまった感動といいますか、これを観にもう一度映画館へ行ってもいいと思える迫力です。

事前に「人魚姫」を日本の舞台に移したとの情報を知りましたが、よく考えると、人魚姫のストーリーを忘れ去っている(笑)。

そんな私には、どちらかというと「ニーベルングの指環」の影響が濃く出ている映画のように感じました。

もちろん、そんなことヒントがないと思いつきません。

そのヒントとは、映画の途中で明らかになるポニョの本名。

その本名を知ると、なぜポニョはあんなに眠ってばかりいるのか、また眠りから覚めるのか、洪水、ろうそくの炎の意味などがよくわかり、ラストシーンにも納得します。

なるほど~、と思いました。

もっとも、「ニーベルングの指環」と違って暗い話でも複雑な話でもありません。
ハッピーエンドで終わっていますのでご安心を(笑)。

色彩も豊かで明るい。
エミリオ・プッチの服が思わず脳内に浮かんできたほどです(笑)。

大人の視点で観ると、細かいところでいろいろ気になる映画かもしれませんが(親を名前で呼び捨てって……?、おいおい、カーブの多い崖の道でその運転はヤバいでしょ、いつか死ぬぞ、とか、洪水で街が沈んでいるのに住民がのんびりしている、とか)、これは傑作だと思います。

出てくる食べ物がこれまたおいしそうだった~。

ポニョのハム好きには笑いが出ます。

ただのインスタントのラーメンにも、愛情やおいしさがあふれているといいますか。

子供向けの映画と思っていましたが、大人も楽しめる映画です。

個人的にツボに入ったシーンも多数。

最初に入れられたバケツを映画後半でもポニョがずっと持ち歩いているシーンが印象的でした。バケツをあんなに魅力的?に描けるのも、さすが宮崎駿監督といったところでしょうか。

周囲の子供が笑うタイミングやシーンが大人とは違っていて、それも興味深かった。
館内にいた子供たち、エンドロールであの主題歌を大合唱(笑)。

静かにじっくり観たい方には夜遅くの上映がおすすめかも。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。