『マイ・ブルーベリー・ナイツ』 [映画]
映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』
久しぶりに観た、大人のためのファンタジー(だと私は思う)。
感想を聞かれることが多いので思ったことをつらつらと書いてみます。
まず95分という短さがいいっ。でも饒舌。
最近はやたら長い映画が多くて……。
これからDVDで観るつもりという方はこの先を読むとあらすじがわかってしまうので、読まないほうがよいかと。何の情報も持たずに観ると、途中でおおーっ!と思うことがきっとあると思います。
ジュード・ロウとノラ・ジョーンズが出演すること以外、何の情報も見ずに観に行った映画。映画館のなかでは周りは若い女性ばかり。きっと、ふわふわした乙女ちっくな展開をするような映画だろうなあとぼ~っと観ていました。
エンドロールに入った後、周りの若い女性たちから相次いで聞こえてきた大きな声が「ノラ・ジョーンズ、かわいかったー!!!」「ノラ・ジョーンズいいよね~」のオンパレード。
私はそこで自分の年を自覚しました(笑)。
ノラ・ジョーンズの役柄に共感できない年になっていると。
私はノラ・ジョーンズ以外の出演者の演技に圧倒されていました。
ちなみに、それはジュード・ロウではありません。
ジュード・ロウ……。映画のなかで「それはジュード・ロウだから許されるのであって、そのへんの男が同じようなことをすれば犯罪だろう?」というシーンも(笑)。でも、大人のためのファンタジーなので、そんな無粋なことは言ってはいけません。
最初はずっと夜の店のなかだけでのジュード・ロウとノラ・ジョーンズのやりとりが続きます。えっ、これって舞台っぽい映画でこのままずっと室内劇が続くのか?と思っていると、ノラ・ジョーンズが突然、旅に出て行きます。
ロード・ムービーだったのね……。
私が最初に、おおーっ!と思ったのは、デヴィッド・ストラザーンが登場した瞬間。
うわっ、これは卑怯だろうっ(いい意味で)。
もちろん、うますぎる演技。
映画『グッドナイト&グッドラック』で、
あのエド・マロー役を見事に演じきった俳優です。
一気にスクリーンに引き込まれ……。
すると、今度はレイチェル・ワイズ。
ノラ・ジョーンズが主役なのですが、この2人の名優はそれ以上の存在感と迫力をみせてきます。
映画冒頭で勝気な性格っぽかったノラ・ジョーンズは静かな傍観者に。
急におとなしくなっていたのにはちょっと違和感。
いえ、ノラ・ジョーンズもジュード・ロウとのシーンではかなり存在感を出しています。
もちろん流れてくる歌もいい。ただ、ほかに出てくる登場人物、俳優の個性が強すぎる(笑)。
そして、次にノラ・ジョーンズが働く場所で出会う女性が、ナタリー・ポートマン!
やはり華があります。
いやー、ナタリー・ポートマンもスクリーンで観客を圧倒してきます。
このナタリー・ポートマンの役、いいんですよ~。
自由で孤独な女性を見事に演じていました。
『クローサー』でもナタリー・ポートマンはいい演技をしていましたよね~。
ノラ・ジョーンズはさらに傍観者に(笑)。
その場にいるのを感じさせないぐらいに。
観ていてときどき、忘れていましたもん……。
ほかの俳優がうますぎるので、ノラ・ジョーンズの存在感が……。
でも、それこそ、この映画の狙いではないかと。
いつの間にか観ているほうはノラ・ジョーンズの目を通して、この2人の女性の人生を静かに眺めていることに気が付きます。
何かに落ち込んで1人で長い旅に出てしまいたいと思っても、現実の社会ではそんなことはできない。そんな観客がスクリーンの中のノラ・ジョーンズに自分を重ね、90分ちょっとのスクリーンに旅立ち、そして帰るべき場所に帰る……。いい映画だと思いました。
3人の女性のそれぞれの人生を(そして自分の人生を)見つめる映画なのかもしれません。
あの役もノラ・ジョーンズでしか成立しないとさえ感じるようになりました。
どうでもいいことですが、ブルベリー・パイのアップの映像があまりおいしそうに見えなかったところが余計によかった(笑)。独特の映像表現だったと思います。
……と、数カ月前に観た映画を深夜に思い出しながら感想を書いてみました。
でも、次に観るとまた違った感想を持つかもしれません。
久しぶりに観た、大人のためのファンタジー(だと私は思う)。
感想を聞かれることが多いので思ったことをつらつらと書いてみます。
まず95分という短さがいいっ。でも饒舌。
最近はやたら長い映画が多くて……。
これからDVDで観るつもりという方はこの先を読むとあらすじがわかってしまうので、読まないほうがよいかと。何の情報も持たずに観ると、途中でおおーっ!と思うことがきっとあると思います。
ジュード・ロウとノラ・ジョーンズが出演すること以外、何の情報も見ずに観に行った映画。映画館のなかでは周りは若い女性ばかり。きっと、ふわふわした乙女ちっくな展開をするような映画だろうなあとぼ~っと観ていました。
エンドロールに入った後、周りの若い女性たちから相次いで聞こえてきた大きな声が「ノラ・ジョーンズ、かわいかったー!!!」「ノラ・ジョーンズいいよね~」のオンパレード。
私はそこで自分の年を自覚しました(笑)。
ノラ・ジョーンズの役柄に共感できない年になっていると。
私はノラ・ジョーンズ以外の出演者の演技に圧倒されていました。
ちなみに、それはジュード・ロウではありません。
ジュード・ロウ……。映画のなかで「それはジュード・ロウだから許されるのであって、そのへんの男が同じようなことをすれば犯罪だろう?」というシーンも(笑)。でも、大人のためのファンタジーなので、そんな無粋なことは言ってはいけません。
最初はずっと夜の店のなかだけでのジュード・ロウとノラ・ジョーンズのやりとりが続きます。えっ、これって舞台っぽい映画でこのままずっと室内劇が続くのか?と思っていると、ノラ・ジョーンズが突然、旅に出て行きます。
ロード・ムービーだったのね……。
私が最初に、おおーっ!と思ったのは、デヴィッド・ストラザーンが登場した瞬間。
うわっ、これは卑怯だろうっ(いい意味で)。
もちろん、うますぎる演技。
映画『グッドナイト&グッドラック』で、
あのエド・マロー役を見事に演じきった俳優です。
一気にスクリーンに引き込まれ……。
すると、今度はレイチェル・ワイズ。
ノラ・ジョーンズが主役なのですが、この2人の名優はそれ以上の存在感と迫力をみせてきます。
映画冒頭で勝気な性格っぽかったノラ・ジョーンズは静かな傍観者に。
急におとなしくなっていたのにはちょっと違和感。
いえ、ノラ・ジョーンズもジュード・ロウとのシーンではかなり存在感を出しています。
もちろん流れてくる歌もいい。ただ、ほかに出てくる登場人物、俳優の個性が強すぎる(笑)。
そして、次にノラ・ジョーンズが働く場所で出会う女性が、ナタリー・ポートマン!
やはり華があります。
いやー、ナタリー・ポートマンもスクリーンで観客を圧倒してきます。
このナタリー・ポートマンの役、いいんですよ~。
自由で孤独な女性を見事に演じていました。
『クローサー』でもナタリー・ポートマンはいい演技をしていましたよね~。
ノラ・ジョーンズはさらに傍観者に(笑)。
その場にいるのを感じさせないぐらいに。
観ていてときどき、忘れていましたもん……。
ほかの俳優がうますぎるので、ノラ・ジョーンズの存在感が……。
でも、それこそ、この映画の狙いではないかと。
いつの間にか観ているほうはノラ・ジョーンズの目を通して、この2人の女性の人生を静かに眺めていることに気が付きます。
何かに落ち込んで1人で長い旅に出てしまいたいと思っても、現実の社会ではそんなことはできない。そんな観客がスクリーンの中のノラ・ジョーンズに自分を重ね、90分ちょっとのスクリーンに旅立ち、そして帰るべき場所に帰る……。いい映画だと思いました。
3人の女性のそれぞれの人生を(そして自分の人生を)見つめる映画なのかもしれません。
あの役もノラ・ジョーンズでしか成立しないとさえ感じるようになりました。
どうでもいいことですが、ブルベリー・パイのアップの映像があまりおいしそうに見えなかったところが余計によかった(笑)。独特の映像表現だったと思います。
……と、数カ月前に観た映画を深夜に思い出しながら感想を書いてみました。
でも、次に観るとまた違った感想を持つかもしれません。