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「Macworld 2008」報告会の報告(その4) [Mac]

さていよいよ本題。
MacBook Airは買いなのか?

報告会の出席者約100人のなかでおそらく最も乱暴な感想を述べますので、スルーできる方だけお読みくださ~い。あくまでパソコンに詳しくない素人が思ったことです。

では、結論から。

もし私がMacBook Airを購入するなら、あの薄さだけに22万9800円を支払います。

……と、8、9年前にソニーVAIOの超薄型(当時)12・1インチのノートブック「PCG-Z505FX」を外付けCD-ROMなど別売り周辺機器込みで40万円近くで買った私は言い切っちゃいます。

この手のマシンにスペックを問うてはいけないのです(笑)。
薄くてクール!それだけで買う価値があるのです。

そして、これは昔からの生粋のMacユーザー悲願の軽量ノート。
Macユーザーのためのノートブックだと思います。
そんな商品にウィンドウズユーザーがあれこれ求めるのは……。

MacBook Airについては、何がついている何がついていないと現行のウィンドウズ機ノートと比べるのは酷です。有線LAN端子がないとか(えーっ!)。光ディスクドライブもなし。それなのにUSB端子は1つだけとか。

たとえば、日本のビジネスマンが米国以外の国内外の出張に持って行くノートパソコンに有線LAN端子がついていないのは最大のマイナスポイントでしょう(……って比べていますね。すみません)。

国内の無線環境はまだまだですし、ホテルなども無線LANが整備されているところもありますが、大半のホテルでは部屋のなかは有線LANが基本です。

「ワイヤレスにできるAirMac Expressを持っていけば無線LANにできるじゃないか」

という声もあると思います。私ももちろんそう思いますが、海外の一定のホテルではまだまだ有料でインターネット接続料金をとるところが多く、勝手に器機を使って無線LANにできないようになっているところもあるようです(←他の部屋の人がその無線LANにただ乗りできないように?)。

実際に私も昨年、海外出張でAirMac Expressを持参してホテルの部屋で無線LAN化を実験してみましたが成功しませんでした。

Macのエキスパートの人でも同様に海外でAirMac Expressが使えなかったという話も聞いたことがあるので、どこでも無線LANという時代はまだまだ先になると思います。欧州なんて日本よりもさらに遅れていますからね。もっとも、大学などの学術機関では環境整備が進んでいると思います。

米国は無線LAN環境が進んでいると聞きますので、米国ではそのような支障はないのかもしれませんが。

しかし、別に出張で使う必要がなければ有線LANがなくても困りませんよね。
無線LANができる自宅やカフェぐらいで使うならば問題ないでしょう。

無線LAN完備のオフィスの受付に飾っておくのにもうってつけですよね~。
オフィス内で会議室にちょこっと持参する際にもいいのかもしれません。
またインテリアとしては文句無く最高のマシンです。

私も実機を見るまでは、
「どうして13・3インチ! 小さく軽くしてというのはそういう意味じゃなかったのにー。バッテリーは最初は5時間だけど使っていくうちにもっと少なくなる。この大きさと値段でドライブも外付けならば、バッテリーも10時間を超えるレッツノートやバイオノートを買ったほうがいいのでは」と思っていました。

でも手にとると……哲学が感じられるのです。
その哲学を受け入れられる人(とMacを何台も所有している人)が買うマシンだと思います。

その哲学とは時代を先取りしているのかもしれないし、そうではないかもしれない。もしかすると時代をつくるのかもしれない。私にはわかりません。

USB端子が1つだけならマウスやiPodをつけたらお終いじゃないーー! たこ足USBになっちゃうー! ドライブを持ち運ぶのも接続するのも面倒! と不便さを考えてしまう人がラップトップMacを買う場合は、やはり重くてもドライブなどを内蔵しているMacBookを選んだほうが無難だと思います。しかもMacBook Airよりも9万円も安い。そう考えるとMacBookのリーズナブルさが際立ちます。

薄さに大金を出せるか。

哲学を買えるか。

すでにバイオのZ505FXで経験のある私から言わせると、こうした薄さ追求のためにぎりぎりまで機能を削ったノートパソコンと向き合うのは自分がパソコンに何を最も求めているかが痛いほどわかって(懐も……笑)いいものですよー。

バイオのZ505FXは20世紀の製品だけれど、現在のMacBookよりも薄くて軽くて小さいのはすごいですよね。厚さ2・2センチ、1・58kg。こういうのはソニーの十八番でした。時代が時代だけにHDDは6・4GBですけど(←現在のiPod nano以下!)。

私はバッテリー時間を重視するようになりました。
あとは熱くならないか、フリーズしやすくないか、起動は早いか、なども気にするようになりました。

軽さもポイントですが、私にとって「薄さ」はそれほどはポイントではないことも判明しました。あれほど薄さにこだわって大枚はたいたのに(笑)。実際、次に購入したバイオノートは古いバイオZ505FXよりも厚いです。

それからバイオZ505FXのときもそうでしたが、この手のマシンを買うと「そんな●●が付いていない使えないもの買ったの?他の機種ならどうのこうの」「あーあ。またー、カタチから入っちゃってー」という声が外野から飛んでくることがあります。

でも、本人が納得しているならばそれでいいのではないでしょうか。
価値観は人によって違うもの。

そのときも私はこう答えたものです。
「私は薄さにお金を支払ったのだ」と。

というわけで(?)、MacBook Airのスペックについては他の方々がすばらしいレビューを書いていらっしゃいますので、そちらを読んでくださいね。

個人的な意見ですが、それほど熱くはならないし、ファン音も静かだし、起動も早いし、液晶画面もきれいで見やすかったですよ。大きな窓ガラスのそばでマシンを拝見していたので光の加減のせいかもしれませんが、ビビッドな派手で光沢のあるMacBookの液晶よりも若干落ち着いた感じだったと思います(MacBookの液晶は私には明るすぎるので暗い設定にして使っています)。

別売りの外付けドライブもシンプルでスタイリッシュ。持ち運ぶのに支障はないと思います。

いずれにしましても、ご自分の目で実機を見て触ってみることをおすすめします。

昨日、地球を駆け巡った世界同時株安。
米国の景気後退懸念が強まっています。リセッション入りしないといいのですが。
ついに先ほど米FRBが大幅な緊急追加利下げに踏み切りました。

米国発の明るいニュースって最近は「MacBook Air」ぐらい……。

アップル社が気を吐いていますが、米国ではサブプライムローン問題の影響で損失額がウン兆円の金融機関とか青息吐息状態。

MacBook Air、心情的には米国をはじめ各国で売れてほしいですよね。
米国にこういう製品を買える体力が残っていることを願いたい。

参考にならぬ私の感想をここまで読んでくださった方に感謝申し上げまーす。

過去の関連日記↓
「Macworld 2008」報告会の報告(その1) 
「Macworld 2008」報告会の報告(その2) 
「Macworld 2008」報告会の報告(その3)