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コーヒー1杯で7万7000円④ [パソコン]

それは天使のささやきのような電話だった。

「修理の見積もりが出ましたので」

それは直るということっ? 修理不可を覚悟していたのに。やったー。

ひと通り説明を受ける。
マザーボードがコーヒーで腐食し、キーボード下にもコーヒーが混入とのこと。

マザーボードの交換代が5万6100円。
キーボードの交換代が4800円。
技術料が1万3000円。
プラス消費税3695円。

計7万7595円なり。

これまた微妙なお値段。
高すぎず、安すぎず。
いや、十分高いのだが(笑)。客観的にみて妥当な価格。

約3年半前に買ったものなので、スペックがより高い新しいパソコンを買ったほうがいいという選択肢もある。一方、このパソコンのデザインが現在の最新モデルよりもポップでキュートで使いやすいので、能力が多少劣ってもずっと愛用したいという気持ちもある。

要するに、新型パソコンを買うか、今のを使い続けるか(でもあと何年もつか分からない)、どっちにしようかと迷う価格帯だ。

うーんと考え込んでいたが、それを決定する質問を忘れていた。

「データは?データは残りますか?ハードディスクは大丈夫なのですか?」

「はい、ハードディスクは無事だったようです。初期化をする作業もありません」

「ではデータはすべて残る、と?」

「ええ、そうです」

やったーっ!
それならば迷う必要はない。
「ありがとうございます。それで結構です。修理をお願いします」。
自分でも声がうわずっているのが分かる。

ダメージを受けて瀕死状態にあった私はそこでリカバリーしたのだった。

それにしても今回のメーカー側の迅速な対応は素晴らしかった。
この電話の2日後には私の手元に届いた。

修理に出すと2、3週間どころか1か月かかったり、
流れ作業で適当に扱われたりするという話ばかりを聞いていたので、
今回はちょっと感動した。
データが残ったというハッピーな結果も合わせると感涙ものである。

ところで、今回知ったこと。
コーヒーをこぼしたという故障原因が判明していても、修理工場に出すと、
見積もりを出す前にパソコンのあらゆるところをチェック・テストするんですね。

マザーボードとキーボードの交換という修理だったのだが、人間ドックのようにあちこち調べられ、無事にキレイなカラダになってパソコンは帰ってきました。バッテリーまで検査して大丈夫とのお墨付き。

確かに痛い出費だが、パソコンもドックに入ったと思うことにしよう。

7万7595円と高くついた一杯のコーヒーをただただ恨むばかり……もとい、コーヒーをぶちまけた自分を恨むばかり。反省。


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