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ダ・ヴィンチ・コード観てきました [映画]

映画『ダ・ヴィンチ・コード』、世界同時公開の20日に観てきました。
ツッコミどころ満載を期待して行ったけれど、予想以上に楽しめました。

ほほう、本のラストはこういうことでよかったんだー。とか、
キリストの子孫の継承は女系女子なんだー。とか、
本を読んで???的な部分を補完してくれる部分もあり。
カーチェイスの映像、銃声などの音響もさすが、でした。
ソニーの新製品も見られます(笑)。

シラス役のポール・ベタニーの演技と存在感は秀逸です。
あの『ウィンブルドン』の主人公!?と誰もが驚くでしょう。
トム・ハンクスもやはりうまい。
映画を観るまではこの配役はどうかな?と思っていましたが、特に最後のシーンではトム・ハンクスで正解だったと確信しました。

原作のなかの、いかにもハリウッド的で「あちゃー」と思った場面も、映画ではほどよく修正してありました。

もちろん批判的な点については観た方たちとおそらく同じでしょう。

大事なセリフやシーンが省かれたり、人物を深く掘り下げていなかったり。
事前に本を読んでいないと、説明不足で話についていけないこと、などなど。
読んでから行った私でも、それってどういうことだっけ?と原作を脳内で再現しながら映像を追っていきました。

致命的なのは、肝心の暗号解きの醍醐味が描ききれなかった点。
冒頭にはもっと時間とセリフを費やしてもよかったのでは。
アナグラムを解く場面などがあっさり過ぎて「謎」の重みが……。

暗号解読官のソフィーの聡明さを描いていないため(原作も中盤から失速していましたが)、彼女の魅力も観客には伝わらない。もちろん好演しているのですが……。とにかく展開が速すぎて登場人物の誰にも感情移入できないのです。

ソニー製品だらけで「ソニー・ピクチャーズだもんね」と冷めた見方をした人もいたかと思いますが、これは仕方がないのかな。ほかのブランドを使うわけにはいかないでしょう(笑)。欧州ではダントツにクールなブランドなので、まあストーリーの舞台には一応合っているということでよしとしましょう。

私のなかでの一番のツッコミどころは携帯電話での検索でした。
えええー、それはないだろう、と。
そもそも英国で携帯電話の技術はそんなに発展も普及もしていないぞ(笑)。
あそこはやはり大英博物館にあるドーム型の図書閲覧室のようなところで撮影してほしかった。

監督が映画に仕掛けた(?)というコードはさっぱりわかりませんでした。
誰か教えてください。

私は常に「観る価値のない映画」などないと考えています。
よく自分がつまらなかったからといって「観る価値なし」と周囲に言う人がいますが、それはどうかな。私はそんな声を聞くと余計に観に行きたくなる(笑)。観た後に何かを語れる以上は「観る価値はある」と思います。それが絶賛だろうと酷評だろうと。

どんな作品なのか、やはり自分の目と頭で味わってほしい。
ただ、原作を読んでおくのがいいのかも。
(読んでいたらいたで、なぜこのシーンがないのかと不満は募りますが)。
事前に読んでいた私は、娯楽作品として普通に映像を楽しめました。

そして世界中で抗議活動が起きるなど論争になっている点について。
カトリックの皆さま、安心してください。
心配するほど深くは描かれていませんから。
エンド・クレジットでも「フィクションである」ときちんと断りを入れてありますし。

まあ、これはキリスト教徒ではない日本人の感想ですが……。


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