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対岸のスト [news&topics]

NYの地下鉄・バス(MTA)の労組が25年ぶりに全面スト。

今の日本では考えられないですよねー。
東京でそんなことをしたら世間が許さない(笑)。

ストといえば、思い出す2002年11月の英国。
こんなのアリなのか?というストを目の当たりにしました。

消防士がストですよ、消・防・士が。
それも賃金40%アップを政府に要求して、ですよ。40%!

まず11月13日に25年ぶりのストに突入(この時は48時間のスト)。その後も大モメ。日本を旅立ち、たまたま滞在したホテルが偶然にも労使交渉の会場になっていて、プレスコット副首相らが出入りしていました。

11月22日早朝、消防士連合(組合)が2度目のスト突入。今度は8日間連続。
確か朝7時半ぐらいに交渉が決裂し、スト突入決定。ホテルの前の道路にはあちこちから消防車が集まってきてサイレンを鳴らし、TVも中継したりで大騒ぎ。平和なニッポンからやってきた日本人は火事かと思うじゃないですか、まったく……。

当時のメモを見返してみると、「テレビのレポーターが立ちレポやったり、消防車が集まってきたりとお祭り騒ぎ」と書いてあった(笑)。うん、なんだか楽しそうだったんだもん。ストには縁遠い世代ですから、物珍しくて。

この消防士のスト突入に伴い、ロンドンでは多くの地下鉄が駅を封鎖。深い場所を走る路線やホームなどで火災が生じたときに乗客・乗員の安全が確保できないという理由からです。

さて、消防士の代わりに誰が消火活動をするのかというと……英軍です。
しかし、英軍兵士も万能ではないわけで。

日本人の感覚からいえば、こんなストは国民の支持を得られないと思うのですが、さすがは労働者の権利意識が強い国。

もちろん問題はありありで、ストの最中に火災で死亡者が出たケースもありました。さすがにメディアも「いい加減にしろよ」論調になってきましたが、それでもストをやっていましたね、彼らは。

火事が発生しても駆けつけない消防士。
モラルやプライド、いや職業意識以前に人としていかがなものかと……。
消防士にもストを行使する権利が認められているとはいえ。
(↑そもそも、これがおかしくないか?)。

で、消防士たちは何をやっているかというと、寒い中、消防署の前でドラム缶で焚き火をしながらピケをはっているわけですね。おもしろいので、あちこちの消防署を見て回ったのですが(私もヒマだなー)、驚いたのはどの場所でもそばを通過するクルマが応援のクラクションを鳴らして走り去っていくのです。

とにかく、国民性の違いを実感した体験でした。

はてさて、2日目に突入したNYのストはどうなるのでしょうか。
今回は消防士ではないし(笑)、対岸のストは火の粉をかぶらない遠くから安心して見ていられるけれど(すみません……)。


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