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記憶に残る造反劇 [news&topics]

ブレア内閣の元閣僚、英国のロビン・クック前外相が6日、亡くなった。
スコットランドでのハイキング中に倒れ、運びこまれた病院で息を引き取った。心臓発作だったらしい。享年59歳。早過ぎる死である。

クック前外相といえば、歴史に残る「造反」を思い出す。
下院院内総務だった2003年3月のことだ。
イラクへの武力行使についての方針に抗議し、辞任。ブレア政権を去った。
(ちなみに、彼は第1次ブレア内閣で外相を務めていた)。
その時のバック・ベンチからの辞任演説は、英国民の記憶に深く刻み込まれているだろう。議員たちはスタンディング・オベーションで彼を称えた。

イラク政策に抗議して辞任した閣僚は、もう一人いる。
こちらも強烈だった。
クレア・ショート国際開発相(当時)である。 
彼女も歴史に残る「造反」をした。

彼女の場合は、いきなりBBCラジオ4の番組で演説をし、国連の承認なしで武力行使に入るならば辞任すると表明したのだった。ブレア首相らに一切知らせずに。最終的に、彼女は開戦後に抗議の辞任をした。

この年の2、3月は、百万人による反戦デモ(peace march)がありーの、英国史上最大の議会での造反劇(by労働党議員)がありーの、メディアによる非難の嵐がありーので、ブレア政権が揺れに揺れた時期だった。ブレア首相は国内では四面楚歌状態に見えた。味方は側近のスピン・ドクターであるアリスター・キャンベル氏ぐらいのような印象すら受けた。

それでも結果的に、後に英国はイラク戦争に突入した。
世論で反対の声のほうが強くても、戦争に入っていってしまうものなのだと私は知った。


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