JR西日本の会長について [news&topics]
JR福知山線の快速電車脱線事故で、JR西日本の垣内剛社長、南谷昌二郎会長、井手正敬相談役は6月末の株主総会後に辞任する見通しである。原因究明や再発防止策、被害者への対応に一定のめどを立ててから退くという形をとるのだろう。
しかし、南谷昌二郎会長には即刻、辞めていただきたいと思う。
彼はこの期に及んで、遺族らに対し、こんな言葉を使っている。
「大変な事故になりまして」
「被災者の方」
決して、
「大変な事故を起こしまして」
「被害者の方」
とは言わない。
言い間違いではないはずだ。
今後の裁判や賠償問題に備えて、言質をとられないようにしているのだろうか。
106人という死者を出しても、過失を認めないような発言に愕然とした。
まるで天災のように話している。
ひょっとして、本気で自覚がないのか?
南谷会長が死者42人を出した信楽高原鉄道とJR西日本の列車衝突事故で遺族に初めて責任を認めて謝罪したのは、事故から12年たってからだった(当時、JR西日本の社長)。それも全面敗訴、上告断念後の対応である。
遺族が提訴したことを受け、JR西日本は94年以降、合同法要への出席も拒否していた。
こんなトップが今もなお、トップに居座っている。
そして今回の脱線事故でも、同じように加害者責任を避けるような発言を繰り返す。
彼は何一つ変わっていない。
こんな人間を原因究明や再発防止策にかかわらせてはいけないのではないか。
昨夏、死傷者11人を出した関西電力美浜原発3号機の配管破損事故の際、藤洋作社長はすぐに「このような事故を起こして」と謝罪しており、遺族にも土下座をして謝っている。これが普通の感覚であるはずだ。